映画、書評など



前回の「維新・改革の正体」の書評では、プラザ合意1985年(昭和60年)からバブル崩壊の頃のことなどを説明して終わってしまった。
ここでバブル崩壊の前後を説明したのは、「維新・改革の正体」の中で述べられている「日本機関車論」、「日本財布論」に関わると思えるからである。
著書では、「『日本財布論』の出現」でその典型例として「金融の自由化」(1990年中盤から進められた金融ビッグバン)と書かれている。
確かにそれは間違いないとしてもその根はプラザ合意からだと思う。このプラザ合意によって日本は米国より常に金利が低い水準に押さえられることになった。それは日本の資金が米国に流れる様にということで、日本は米国債を毎年いくら買うのかということを押しつけられた。
それで毎月、当時の大蔵省は生保などの機関投資家に米国債をいくら買ったかを報告させるという「バブル期の総量規制」のような越権行為をしていた。
米国がそこで日本の機関投資家にもうけさせるということをするはずがない。
結局円高を誘導して、最終的に機関投資家に大損をさせるという荒技を行った。その結果どうなったかと言えば、その後に多くの生保が統合されるかカタカナの名前になったことからもよくわかる。
本来危なくなれば大蔵省が助けてくれるはずだったのが、破綻となれば「自己責任」とされたのである。こうしてバブル崩壊以降日本国民の金は米国に流出してしまった。
ちなみに小生の保険金も生保が破綻して、外国の保険会社になり戻ってきたのは4割を切ったはずであった。



この利回りが急速に悪くなる状況で出現した「金儲け」の本が今の民主党の海江田万里代表の著書。
ここで、「民主・海江田(万里)代表『安愚楽牧場』投資推奨で窮地」とJ-CASTニュースで報じられている。(2013/01/19)
このネタは随分前のものだが、J-CASTニュースでは推奨記事の部分が書かれているのが興味深い--ここで保存用に引用転記してみる。

「元金確実で、しかも年13.3%と考えれば、他の金融商品はまっ青!」(「今どうすれば一番損をしないか‐このままではいると5年で、はだか同然」1987年6月、青春出版社)
「和牛の死亡率は0.4%と低く、また万一そのような事態があっても代わりの牛が提供されるので、契約どおりの利益は保証されます」(「BIGMAN」1988年3月号)
「知る人ぞ知るといった高利回りの利殖商品」「むろん元本は保証付き」(「海江田万里の金のなる本」1989年8月、双葉社)
「この利益は申し込み時に確定していて,リスクはゼロ」(「女性セブン」1992年7月2日号)
「利益は申し込みをした時点で確定していますから,リスクもありません。」(「月刊DoLive」1992年9月号)

海江田万里の著書は、元々は野末陳平氏との共書という形式が多くその後単独で発行された。
その本の内で持っていたのが多分この「とにかく速く自分のお金が二倍になる本」(カッパ・ホームス) [新書] (1988/06)など。
この頃の著書というのはかなり胡散臭く、著書で金貨購入を勧めて「金の価格は変わりません」とあったのだが、当時半年で金価格が大幅に下落して信じて金貨や金を買った人は大損をしたはずである。



多少はなしは逸れた。
昭和48年の石油ショックで日本の高度成長が終わり、日本中が一瞬に大不況になって昭和50年から深刻な就職難になった。
その不況を日本の技術力で一番先に脱出した後が「日本機関車論」のころである。
そしてバブルが到来して米国の主要なビルが買収されたなどと騒がれた後のバブル崩壊後が「日本財布論」である。
実を言えばこのバブル経済も米国にとっては日本は良い財布になった。
売れなかったビルを高値で買い取らせ後で、バブル崩壊の後遺症で日本から二束三文で買い戻すという美味しい話だった。

それで日本はどうして日本を豊かにしようという政策がとられないのか、なぜ「日本財布論」という結果になるのかという政策過程を思い出してみよう。

それは、まずバブル経済のハードランディングはどうして行われたのかである。
バブル経済の時は、国民で景気が良くて喜んでいなかった人はいなかったはずなのだが、面白くなかった人、苦々しく思っていた人たちがいた。
それがまず景気がよくなっても給料が上がるわけでない中央省庁の官僚と大学の学者。
そして、日本が景気が良くなっては共産主義革命が遠のくと思っていた共産主義者や左翼人士。
不動産の価格が上がるのはけしからぬ、不動産の価値(価格)は限りなくゼロにして場合によっては国有化しろという主張の「財団法人 建設経済研究所常務理事(当時)・長谷川徳之輔氏」などの共産主義かぶれの人物。
そして、本来なら景気が良くなって広告宣伝費で大もうけのはずの新聞社と儲かっている実感のないその記者たち。
最後に米国。


ここで起こったのが、バブル経済潰しのキャンペーンである。又、米国から日本政府に「バブル経済のハードランディング」を強要したという話もある。
まず新聞が、一斉にバブル経済が過熱するのは良くないと書き、連日のキャンペーン。
だから「国鉄分割民営化」の後に余った土地を売る話も凍結になった。
そうして新聞報道が過熱したところで、NHKは2時間以上の「バブル経済潰し」の特別番組を放映。
このNHKの報道を契機としてこのバブル潰しが「民意」だとして突然、政府は「バブル経済のハードランディング」の不動産総量規制を発動したわけである。
当時の新聞報道では、大蔵省銀行局長の土田正顕に大蔵大臣であった橋本龍太郎氏が「バブル経済を潰すのにはどうしたらよいか」と尋ねたという。
そこで土田大蔵省銀行局長は、「かなり違法に近い禁じ手だと思った」が、橋本大蔵大臣に「こんな手もあります」と提案したという。(常識ではそれはまずいという下策)
そのとき橋本大蔵大臣はなんと言ったか・・・・
「そんな方法があったのならなぜ早く言わなかった」と即刻採用したので驚いたという。
橋本補佐の面目躍如というべきものであった。


ここで小泉改革の頃まで、どういう手法で政治が大きな決断をするのかということを考えてみると、まず新聞報道による連日のキャンペーンで世論を作り出すと言うことであった。読売新聞の渡辺恒雄社主が1,000万読者によって世論を作り出すと豪語したのはあながち間違いではなかった。
しかし、新聞各社が一斉にキャンペーンをやったとしても政府はなかなか動かず最後にNHKが特別番組を作ってだめ押しをするというパターンである。

そのパターンは確か住専(住宅金融専門会社)処理問題(1996平成8年)でも同じだった。そしてそのときの総理大臣がまたしても橋本龍太郎氏。
本当に日本の節目節目に橋本龍太郎氏が出て来る。


しかし、この「新聞各社が一斉にキャンペーン」・・・「NHKが特番で世論を確定」という手法は今や通用しない。
なぜなら今では情報は新聞社だけが持っているのではなく、いつでも調べられるからである。
又、NHKの反日報道というものが問題視され、今やNHKの中立性も公共性も疑問視され続けている。
新聞に情報を独占させないというのは、ツイッター(Twitter)などで直接情報発信する安倍首相が新聞社の「ぶら下がり取材」に応じないということからでも判る。

考えて見れば、この藤井聡・著「維新・改革の正体」という本の宣伝は新聞には載らないし、市内の紀伊國屋書店でも見つからない。それだけでなく推薦となっている中野剛志氏の本も三橋貴明氏の本もほとんど見かけない。
ネット情報でやはり世界は変わって行くだけでなく、フィルターのかかったTV、新聞報道では、新たな「安愚楽牧場」投資などの正邪はわからないというものである。

尚、著書「維新・改革の正体」の「第六章 維新で踊るダメ人間」のなかで「むしろ一人一人は『善意』の人々」という記載がある。
これを「学校秀才の人たち」と考えるとよくわかる。要するに他人から教わった事柄でしか判断できない人たちで、学校で習った「刷り込み」でしか考えられない人たちである。



京都大学の藤井先生の著書を読んでみた。この藤井先生は、国土強靱化論などで有名な人で第二次安倍内閣で内閣官報参与になっている。
この「維新・改革の正体」副題「日本をダメにした真犯人を捜せ」なのだが、書評としてはAmazonなどに詳しいので別の視点で感想を述べてみたい。
目次はこんなもので、実は目次を見ただけである程度内容がわかってしまうという割合とわかりやすいものになっている。

×第一章 日本を財布と見なす「アメリカ」
×第二章 日本の成長を阻む「狂った羅針盤」
×第三章 日本をダメにした「行政改革」
×第四章 「次世代投資」を阻むマスメディア
×第五章 日本を狙う「反成長イデオロギー」
×第六章 維新で踊るダメ人間

そして、「なぜ日本は1997年から成長できなくなったのか。」ということになっているが、それはデーターからそうなっていると言うことである。
高度成長時代の実体験がない藤井先生(1968年昭和43年生)は、その実体験を「下河辺淳氏89歳、宍戸駿太郎氏88歳、小里貞利氏82歳」などに聞いてその日本の病理を引き出そうとしている。
「維新・改革の正体」は、平成24年12月の総選挙直前に出版されていて、本のタイトル通り「日本維新の会」や橋下徹大阪市長を著書の最後で滅多切りにしている。
第二次安倍政権が誕生した今現在になっては、「日本維新の会」がNHKが放送で取り上げることで大バックアップしたにもかかわらず予想ほど伸びず第3局になっている。(植草一秀の『知られざる真実』)

この「維新・改革の正体」というのは実のところ深みがない。

第三章 日本をダメにした「行政改革」の中の項目

経済成長を阻んだ行政改革」で微妙に1990年後半の時点から緊縮財政の方針が採用されるとある。
しかし、「維新・改革の正体」のなかにはプラザ合意1985年(昭和60年)、中曽根内閣の「国鉄分割民営化」1987年とバブル経済1986年をハードランディングした総量規制1990年などには触れていない。
今から思えばこの昭和60年からの5年間というのは第二の敗戦というような感じがしてならない。
この本でこの5年間に活躍した人物を紹介している。
それは「国鉄分割民営化」に尽力した加藤寛氏(当時慶応大学教授)
項目は
「『何でも反対』の主流派経済学者・加藤寛氏」である。

この項目では、整備新幹線に中身も知らないのに反対論だった加藤寛氏の話。
しかし、この加藤寛氏に関しては「国鉄分割民営化」で終わってしまった人であると考えている。
なぜなら、「国鉄分割民営化」終了直後に起こったバブル経済では、バブル潰しを推進していた人物であったからである。
そして悪いのは、不動産総量規制が大失敗だったと明らかになった後のこと。
なんと「不動産総量規制・ハードランディング・バブル潰しには反対だった」と述べていたことである。

このときにバブル潰しを熱心にやっていたのは、財団法人 建設経済研究所常務理事・長谷川徳之輔氏(1995年退任)、NHK、日本経済新聞などの、マスコミ、官僚、学者など。
NHKに至っては、この長谷川徳之輔氏を中心にしてバブル批判の学者をそろえて特番をやった。
そして、また「維新・改革の正体」に登場する橋本龍太郎氏である。

★「『失われた20年』を作った橋本・江田改革」


著書では、橋本内閣時代の「橋本・江田改革」という成長路線を弱体化させた省庁再編を述べている。この時の中心となった首相秘書官・江田憲司氏とは今「みんなの党」の幹事長である。
以前にも述べたが、「橋本補佐」(課長補佐のように政策過程には詳しいが、政治はシロウト)と揶揄された橋本龍太郎氏は、日本のターニングポイントで何回も失敗を犯している。
その一つが大蔵大臣だった時、NHKの放送を受けて強行した不動産総量規制というハードランディング。
今ではバブル潰しの「ハードランディング」は禁じ手であることは常識である。
その後に起こったバブル経済というのに関しては、米国も中国も常にソフトランディングを模索した。
次の失敗は、この著書にも書かれているデフレ期の消費税増税である。
この消費税増税によってGDPが下がり、税収が消費税導入以前より下がってしまったということは今では明白な事実となっている。
しかし、5年前の日経新聞では妙な言い回しをしていて、日経新聞というのは日本の国の経済を良くしようとしているのではなく何かに捕らわれているという感じが判る。
「維新・改革の正体」でも報道の偏向というものに言及している。
大方、米国の意向か又は特定アジアの意向かということが多く、こういうプロパガンダ経済新聞をまともに信用すると痛い目に遭うということは間違いない。
この日経新聞は、バブル経済の時は(米国の意向で??)バブル潰しにやっきになり、総量規制解除にも執拗に反対していた記憶がある。

ここでこの橋本内閣での消費税増税に関しての日経新聞の主張を再掲してみる。

*****************

日経新聞NETアイ「プロの視点」(2008/10/6)清水真人 編集委員(経済解説部)
-----------(日経新聞NETアイは現在なし)



「麻生太郎と小沢一郎の『ヤバい経済学』」と称して1997年橋本内閣で消費税が3%から5%に増税したとき事が書かれている。
ここで、「計9兆円の増収を見込んで、結果は前年度比で4兆円減だった。差し引き13兆円も読み間違えた。予想屋としては最悪。あれから学習しないのは愚かだ」という麻生首相のことを批判している。
この年、「秋が深まると三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券などがよもやの連鎖的な経営破たんに見舞われ、日本経済は奈落の底へ落ちていった。」と書かれているとおり、日本経済は失速して二段底に落ち込んだ年だった。
いずれにせよ、散々公共事業によって金を注ぎ込み、上向きかけた景気を消費税導入によって先折れさせ、夏場のボーナス商戦でさえ閑古鳥の鳴く状態だったのは誰も否定しないだろう。
結局電気屋などは、値下がりを予測して消費税増税分の値引きで対応した。

この時、この様な景気の先折れを予測していたのは、マスコミ関係では「竹村健一氏が米国での過去の事例を引いて警告した」のみだった。
多分、日経新聞など今消費税増税賛成にまわっているように、当時も賛成だったはず。

そして、「プロの視点」での論点は、「97年度の一般会計税収は決算ベースで前年度より約1兆9000億円増えている。」として、麻生首相の発言を問題発言としている。
・俗に言う「9兆円の負担増」‥‥「税制では消費税率アップで5.2兆円、減税廃止で2.0兆円の増収を想定した。年金、医療の保険料引き上げが0.6兆円、病院の窓口での患者負担増も0.8兆円あり、国民負担増の合計は8.6兆円となっていた。」
そして、ここからが詭弁なのだが、政府は「前年度当初比で見込んだ増収額は約6兆5000億円」という。
普通、増税するとそれに見合う節税効果があるので減収になるからなのだが、減収になると思われるのは消費税値上げ分のみであって、確実に3.7兆円の増は間違いないだろう。
なぜなら、減税廃止は確実に2.0兆円であるし、その他の保険料引き上げなども節税効果はあるはずがない。
そうであるならば、最低でも確実に1兆8000億円は減っている。
そして、消費税分の予測としての5兆2000億円はどこへ行ったというものだろう。

「プロの視点」では、「『4兆円の減収』に似た数字を探せば、この97年度の当初見積もりと決算を比べた落ち込みしかない。正確に言えば『前年度当初予算比では6.5兆円増と見積もったが、前年度決算比では1.9兆円の増収にとどまった。97年度の当初と決算を見比べると3.9兆円の読み違いがあった』となる。」と白状するのだが、それでは引っ込んでいない。
そして‥‥
「『4兆円の減収』も『13兆円の読み違い』もなかった。税収が予想をかなり下回ったのは確かだが、前年度に比べれば増えており、増税したのに減収になったわけではない。麻生は総裁選中から討論会などでこの『13兆円』説を繰り返し披露していた。他の総裁候補の1人は『明らかな事実誤認と見て、突っ込もうかとも思ったが……』と言葉を濁す。」*********************

こんな説明も今では、消費税増税の影響が出る2年以降を無視した欺瞞に満ちた論説であることが判っている。

今ではむなしいというか日経新聞の卑しさを思い知るものである。

つづく




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映画「のぼうの城」・時代考証無視だが面白い



---映画の内容に触れています---


映画「のぼうの城」を見たのだが、「城への水攻めシーンが東日本大震災の津波を連想させる」というのは本当だった。
この時点で時代考証無視になっているのではないかと危惧した冒頭部分だった。
本来の水攻めは、手に負えないほどの強力な軍隊を持つ城側の兵糧を絶つことで味方の損害を減らす攻略法である。
その一方で川から水を引き込むから徐々に水かさが増す。ダムの水が決壊するような映画のシーンにならないはずである。
どうでも良いことながら豊臣秀吉が小田原の温泉に入ると、美女が白絹(?)を羽織って温泉に入っている。江戸時代まで日本の銭湯は混浴だったはずで、妙なものであると同じに必要ないものだった。

この映画での戦闘シーンとなるとある意味「メチャクチャ」である。寄せ手の石田三成側の鉄砲の弾は城側の突撃隊の当たらず、突撃隊の鉄砲は百発百中。
何十人もの足軽と一人の侍大将の力自慢で、一人の方が勝つ。
もう少し現実の忍城の戦闘は壮絶なところがあったはずである。

映画では石田三成役を上地雄輔が演じている。この石田三成、どう見ても秀才型の人物には見えない。
そういう配役を考えれば、甲斐姫役の榮倉奈々は言葉遣いが現代風だったり、軍議を立ち聞きしたりである。そして当時の水準から見れば、和服より洋服が似合うタイプで「美女」としては不釣り合いだった。

戦国時代末期、当時の忍城攻防戦も小田原城攻めも情報戦と言われていた。
そして、小田原城籠城戦では、豊臣(太閤)側に内通する大名は当たり前だったし、見栄の張り合いであったという。
既に天下は豊臣秀吉の下に帰し、その情勢が読めなかった小田原城の北条氏には落城後に厳しい処置を施した。
その一方で、無駄な戦闘を廃すると共に、柳が風になびくように北条方の諸城は簡単に落城した。
その中で籠城戦を戦ったのが北条一門の八王子城とこの忍城である。
八王子城は、忍者部隊(今で言うコマンド部隊)である真田昌幸率いる真田軍の奇襲よって落城して悲劇的な最後を迎えたのは史実が示すとおり。

それを最後まで落城せず持ちこたえたというので、「武士の名誉」が大いに称えられたのがこの忍城攻防戦である。
従って、この戦いに参加した武田の遺臣は徳川家への仕官が叶ったし、関東の田舎娘である甲斐姫もその武勇にちなんで秀吉の側室という名誉を与えられた。



映画では、「のぼう様」こと成田長親が武士の仕官の斡旋をしたと最後の紹介で述べている。

しかし、そういうことは実際にはなく忍城が徳川家康に引き渡されたとき、家康の検分によって武田式の築城術と馬返しなどの防備を絶賛した事による。

それだけでなく成田長親は、忍城攻防戦に絡んで主君成田氏長により追放される。
成田家家中では、忍城攻防戦の後に家禄が減らされたと共に、主力部隊が新参者の武田遺臣によって戦われたためにこの戦いの主力の武将はいなかったことにして放逐された。



*** *** ***
 
映画では、長野口とかの攻防戦がある。しかし、元々籠城戦になれば水攻めという指示が秀吉から出ていたという話がある。
従って、実際の戦闘というのは余り行われず、水攻めの籠城戦とは出口を封鎖しているというものだった。
それは攻め手の石田側も忍城の内情には詳しかったはずで容易に落とせないであろうし、簡単に落城しないと読んでいたに違いない。
何度も言うように情報戦のこの頃、そうでなければ当時の城攻めなど出来る筈もなく、秀吉ほどの人物が間違うはずもない。

行田市が配布している「忍城今昔地図」に描かれていない持田口の攻防戦。
ここに武田式の出城(遺構らしきものが出土)があり、八王子城落城後(5万の軍勢になって拡大)真田軍はその余勢かって持田口を力攻めにする。
ここで、持田口を守る出城守備隊の鉄砲などによる十字砲火で壊滅的な打撃を受けて撤退したのが真田信繁(幸村)の真田軍先鋒隊。
これが後の大坂冬の陣の武田式築城術を駆使した真田丸になる。

実を言えばここまで映画で描ければもっと面白かったのにと思うのだが。

尚、忍城攻防戦で守備隊総指揮官だったのが戸田城城主・小宮山弾正介忠孝。
(大阪夏の陣以降まで生存・元和元年丁巳8月8日卒・法号・宝持院金峯道剛大弾門)

映画では、成田家家老・酒巻靱負(成宮寛貴・配役)の戦闘参謀兼実戦司令官が小宮山(小宮)源左衛門忠昌であるというのは以前述べたとおり。





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今更ながらディケンズ「二都物語」を読む1



「二都物語」は、調べたら1957年のイギリス映画があって、多分この映画を見たのかも知れない。それで小説の方は今まで読まずじまいだった。
とかくディケンズの小説は評判がよろしくないようで、「二都物語」の解説の中で結構酷評している。
この「二都物語」以外に、ハリウッド映画で「危険な関係」(1988年、アメリカ・アカデミー脚色賞などを受賞)などを見た事がある。
こう言うフランスのアンシャンレジーム時代の時代背景と貴族制度、貴族の風習については、ある程度詳しく知らないと全く理解できない部分が多い。

それで近年ではある程度欧州の貴族社会というものを理解した上でこの「二都物語」を読んでみた。
「二都物語」のあらすじなどと言うものは有名であり、そして単純なので敢えて曝してしまうのでここはご容赦。
冒頭のマネット氏の救出という部分まででは、たいして気になるところはない。
しかし、「パリでの貴族」の項目になってくると妙に怪しくなってくる。
それは公爵という領主貴族が金に困ったから「徴税請負人」という平民出身の商人に「修道院にいた妹」を連れ戻して褒美として与えたと言う部分。
はっきり言ってこの公爵とは誰なんだと言いがかりを付けたくなる部分である。
なぜならアンシャンレジーム時代末期、あのマリーアントワネットの「首飾り事件」などが起きた頃。日本で言えば江戸時代真っ直中である。
フランスは、絶対王政とはいうものの日本の江戸時代と同じような地方分権国家であり国王と言えども権限が及ばない部分があった。

ここでの「徴税請負人」は原文が分からないので何だが分からない。
直接税に絡んでは、国王役人(オフィシェ・売官)と監督官の地方長官(アンタンダン)、間接税では徴税請負人として、国王役人に代わり徴収する金融業(フィナンシェ)がいる。
この金融業者は今で言う銀行である。
大金持ちの徴税請負人と言うのならやはりフィナンシェであろう。

しかしこの徴収は、王権に属し公爵の話ではない。
しかも公爵という「剣の貴族」が自らの血統を平民(形式上は伯爵、子爵などの爵位をもつ)に売り渡すと言うことはあり得ない。
単純に考えてみても、江戸時代の藩主の実の妹を御用商人に下げ渡すと言うことはあまりあり得ない。
特に、フランスの剣の貴族という血統を重要視する種類の人は、フランス騎馬警察裁判所・高等法院等に提訴された「身分違いの結婚」という有名な逸話でも良く分かる。

ここで示されているのは、騎士(シュヴァリエ)階級を貴族と認めずロジェ・ド・ビュシー・ラビュタン伯爵は、コリニー侯爵(ルイーズ)夫人(コリニー侯爵ギルベール・ド・ランジャック未亡人)とシュヴァリエ・ド・ラ・リヴィエール氏との結婚を認めなかった。(コリニー侯爵(ルイーズ)夫人を隔離幽閉)

こういうところで、王権と地方の領主貴族と混同し始めているところに益々混迷と言う様相を呈する。



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映画「エクスペンダブルズ2 」を見て



近年映画というものは、DVDやBDを買ってもめんどくさくて事実上見ることはなくなってきた。
それでは、いっそのこと映画館で見てしまえというのが最近の考えである。

「エクスペンダブルズ2」(The Expendables 2)とは、シルヴェスター・スタローン扮するバーニーが率いる老傭兵部隊の話である。(傭兵軍団エクスペンダブルズ)
これは前作「エクスペンダブルズ」が思いの外高評で、興行成績があまりにも良かったので作られた続編。
だから細かい描写というものは一切なく、初めからテレビゲームの様にドンパチする。
主役は、歳を取って若者のようには戦えなくなっても傭兵部隊という中でしか生きられないと言う人達。まさにアクション映画の中でしか生きられないシルヴェスター・スタローンを象徴している。
こういう映画では、夏に見た歴代ヒーロー集合の映画「アベンジャーズ」と同じく主人公は不死身で絶対に死なないからある意味安心してみられる。





昔のテレビ映画「コンバット」では、コンバットのように戦ったら命がいくつあっても足りないと言われていた。
それもそのはず、サンダース軍曹を先頭に分隊は道を縦隊で歩いていて、突然待ち伏せのドイツ軍の機銃掃射にあっても誰にも銃弾は当たらない。
他の戦争映画にもあるこう言うシーンでは、間違いなく分隊は全滅というのが当たり前である。
同じような妙なシーンというのがこういうアクションものの映画にはあって、多少苦笑する。しかし、現実と同じように主人公が死んでしまったら物語はそこで終わりなのでコンバット並に不死身でもある。



そして、敵対するテロリスト達に対して西部劇よろしく姿丸出しで表せるのは、近年の軍隊の常識である分厚い防弾チョッキを着込んでいるからでもある。
こういうコマンド部隊などの特殊部隊出身の超傭兵は、一人で20-30人分の兵士に相当すると言われている。それで6人だから120~180人相当で一中隊規模の軍隊と思うとなるほどそうかと思わせるものがある。
それでも重火器の武器や防弾チョッキを用意できなかった市街戦では、逃げ惑うシーンがありそこに突然ブッカーというベテラン傭兵が出てきたりして都合良いこと限りない。





この映画では、ブルース・ウィリスがで出来たり、アーノルド・シュワルツェネッガーが出てきたりとサービス精神は欠かさない。

一種のB級映画だが、この傭兵部隊は作戦に金がかかりすぎてとても商売にはなりそうもないと思ったりもしている。

しかし、なぜかエクスペンダブルズ3が作られるのではないかと言う気がしている。



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