平成24年年頭の新聞各社の社説の欺瞞を読み解く3

●毎日新聞 社説

2012年激動の年 問題解決できる政治

前段から途中まではどうと言うことはない。
ところが突然こんな話しが出る。

例えば、今年の通常国会最大の懸案である一体改革だ。消費税率を引き上げ、超高齢化社会でも持続可能な財政・社会保障制度を構築する、この改革の必要性については、私たちもこの欄で何度も訴えてきた。」

経済の原則と言うより過去のデーターによれば、GDPと税収というのは見事にリンクする。それどころか橋本内閣で消費税の増税をして、あの山一証券や三洋証券が潰れ、北海道拓殖銀行が破綻した。
ここから日本経済は二段落ちして、未だに消費税を上げる前の税収に戻っていないことをどの様に説明するのか新聞社説氏のいい加減なものである。
ここでも「私たちもこの欄で何度も訴えてきた。」とは国民に言っているのではなく財務省に言っていると言う事が分かれば「なるほど」と言うことである。
続いて、
「民主政治の最大の武器は、説明と説得である。演説も会見も得意なはずの首相である。改革の必要性を情理を尽くして繰り返し訴えることだ。留意すべきは、改革の中身が国民に新たな負担を求めるものであることを明確にすることだ。過去の負債の清算という本質を隠さず伝え、同時に社会保障の中長期の青写真を可能な限り描くことである。」

それはそうだが、野田政権の欠点は反論されれば簡単に論破されてしまうことであり、それでは説得にならない。
「演説も会見も得意なはずの首相である。」と社説氏は書くが、「ぶら下がり取材」をしていないと言うのが野田総理。
ここまで来ると何だか分からない。
次の段の
◇なぜ妥協しないのか
では、わざと自分たちがやっている情報操作を正当化している。

「野党に望むのは、審議拒否でも批判のための批判でもない。包括的な代替案の提示である。そこで初めて妥協という、政治が前に一歩進むための土俵ができる。消費税率上げについては、与党・民主と野党第1党・自民が全く同じ主張をしているのになぜそれが実現しないのか。メンツや政略を超えた大局的判断ができないものか、今一度考えてほしい。」

先ず、「包括的な代替案の提示である。」と書いて、野党が代替案の提示していないように書かれている。しかし、それは嘘で毎日新聞などの新聞が報道しないと言うことである。それどころか民主党は野党と合意されたものを勝手に反故にする。又は、簡単に合意できるものを政府が反故にする。
これでは、説得も合意も出来るはずもない。
こう言う民主党に都合の悪いことは報道せず、野党の協力が良くない、「大局的判断ができない」と主張するのは、国民たいして誤報と間違った世論を作り出そうとすることである。
最後には、
「さて、政治家が説明、説得、妥協の術を使い果たし、それでも問題解決ができない場合は、いよいよ我々国民の出番である。」と解散総選挙が近いと言う判断をしている。

●野田政権は、そもそも衆議院の任期まで野党と協力して平穏無事に政局を運営するという「目的」で成立した。
ところが、政権を維持するために財務省と結託し、鳩山元首相、菅前首相が米国の支持が得られなくなって結局退陣せざる終えなくなったのを見て、米国のオバマ政権の支持を得るためにTPP参加を表明する。
それで、突然に国民合意が出来ていない消費税増税に奔り、TPP参加に奔る。
TPPに至っては、ISD条項や条約が国内法の上位にある基本を知らずに推し進める野田政権の危うさは、国会の場で明らかにされたのだが、新聞報道されたという記憶はない。
しかもTPPは秘密協定であると言うことまで今では分かってしまった。
「TPP交渉に『守秘合意』発効後4年間、内容公開せず」
(しんぶん赤旗)
このことは一般全国紙では公開されていないことを考えると、やはり新聞は情報操作をしていることが良く分かる。


●それで任期満了まで平穏無事にという約束が早ければ今年の春先、遅くても夏には解散総選挙に追い込まれると言うのが共通認識になってしまっている。
だから年頭から衆議院選挙に立候補する全国の議員の名前が載り、立候補予定者の名前を書いた宣伝カーが走り回る騒ぎである。

これは激動の年が始まったという兆候でもある。
今年がどんな年になるのかは、小正月の頃には判明してくると思う。



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TPP交渉に「守秘合意」
発効後4年間、内容公開せず 2011年12月22日

現在、米国など9カ国が行っている環太平洋連携協定(TPP)交渉で、交渉内容を公表しない合意があり、交渉文書は協定発効後4年間秘匿されることが、ニュージーランドのTPP首席交渉官の発表で分かりました。

 ニュージーランド外務貿易省のマーク・シンクレアTPP首席交渉官は11月末、情報公開を求める労働組合や非政府組織(NGO)の声に押され、同省の公式サイトに情報を公開できない事情を説明する文書を発表しました。同文書は、交渉開始に当たって各国の提案や交渉文書を極秘扱いとする合意があることを明らかにし、文書の取り扱いを説明した書簡のひな型を添付しました。

 それによると、交渉文書や各国の提案、関連資料を入手できるのは、政府当局者のほかは、政府の国内協議に参加する者、文書の情報を検討する必要のある者または情報を知らされる必要のある者に限られます。また、文書を入手しても、許可された者以外に見せることはできません。

 さらに、これらの文書は、TPP発効後4年間秘匿されます。TPPが成立しなかった場合は、交渉の最後の会合から4年間秘匿されます。

 米国のNGO、「パブリック・シティズン(一般市民)」は、「これまでに公表された唯一の文書は、どんな文書も公表されないという説明の文書だ」と批判しました。

 これまでに、米国労働総同盟産別会議(AFL―CIO)、ニュージーランド労働組合評議会、オーストラリア労働組合評議会などや各国のNGOがTPP交渉の情報を公開するよう求める公開書簡を各国政府に送っています。マレーシアの諸団体の連名の書簡は、「より透明なTPP交渉の過程が、交渉者や政府には明らかでないかもしれない誤りや、(国の)アイデンティティー(主体性)への危険に対し、基本的な防御をもたらす」と指摘しました。

 日本政府は、交渉に参加しないと交渉内容が分からないとして、参加を急いでいます。しかし、交渉に参加しても、交渉内容を知ることができるのは、政府内や政府が選んだ業界などに限られます。国民に影響のあることであっても、国民が交渉内容を知ったときには、TPPが国会で批准され、発効してしまっている危険があります。


社説:2012年激動の年 問題解決できる政治を



 2012年は国内外ともに政治の問題解決能力が厳しく問われる年になるだろう。


 なお予断を許さないユーロ危機で見えてきたのは、マーケットの千変万化の要求に対し、各国間、各国内の利害調整がなかなか追いつかない、という民
主政治の苦悶(くもん)であった。一方、民衆蜂起によって独裁政権をドミノ式に倒したアラブの春も、直面しているのはいかに民意を代表できる新しい政体を
つくり上げるか、という民主政治の試行錯誤である。本来民主政治の本家として、こういった国際経済、政治の危機管理に中枢的役割を果たすはずの米国も、国
内政治に足をすくわれその問題解決能力をフルに発揮できずにいる。


 ◇求む、情熱と判断力


 ひるがえって日本はどうか。「3・11」の復旧、復興は第3次補正予算の成立までは進んだが、なおすべての作業は遅れ気味で、脱原発、エネルギー
政策についてはその青写真さえ描かれていない。これに加え、税と社会保障の一体改革、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加問題といった難題が控え
ている。


 にもかかわらず、これに立ち向かう野田佳彦内閣の現状は、決して万全ではない。それどころか、八ッ場ダム建設決定でマニフェスト総崩れと言われ、党内求心力と支持率の低下に苦しんでいる。国民には政治への幻滅が再び広がり始めている。


 しかし、ここで間違ってならないのは、これら国民生活に直結するいずれの課題も地道な政治プロセスを経ることによってしか解決できない、という冷
厳な事実である。多数派である政府・与党が解決策を作り、これを野党、国民に丁寧に説明し、国会で法制度を成立させ政策として断行する。民主的手続きを踏
まえ一歩一歩ことを進めていくしか道はないのだ。それを担うのが選挙で選ばれた国会議員である。いくら官僚が優秀であろうと、財界人が正論をはこうと、メ
ディアが批判しようと、この部分だけは代替できない。


 もちろん、手間も時間もかかる。だが、「政治という仕事は、情熱と判断力の両方を使いながら、堅い板に力をこめて、ゆっくりと穴を開けていくよう
な仕事」(マックス・ウェーバー)なのである。「実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことができる。これまでに試みられてきた民主主義以外のあ
らゆる政治形態を除けば、だが」(ウィンストン・チャーチル)


 2人の先達の至言をこの正月、改めてかみしめたい。人類が多大な犠牲を払って勝ちとった民主主義という政治システムの価値を再確認し、政治という仕事の困難さを思い、真に問題解決を図れる政治を作るためにはどうしたらいいのか、国民全体で考える時期が来たのではないか。


 例えば、今年の通常国会最大の懸案である一体改革だ。消費税率を引き上げ、超高齢化社会でも持続可能な財政・社会保障制度を構築する、この改革の必要性については、私たちもこの欄で何度も訴えてきた。


 民主政治の最大の武器は、説明と説得である。演説も会見も得意なはずの首相である。改革の必要性を情理を尽くして繰り返し訴えることだ。留意すべ
きは、改革の中身が国民に新たな負担を求めるものであることを明確にすることだ。過去の負債の清算という本質を隠さず伝え、同時に社会保障の中長期の青写
真を可能な限り描くことである。


 ◇なぜ妥協しないのか


 その際マニフェスト問題を二つの面で整理してほしい。民主党政権としてこの間取り組んだ政治課題を総覧し何が達成され何が未達成なのか、政権交代
にどういう意義があったのか、またなかったのか。冷静で客観的な自己評価を加え国民に示すべきだ。一方で、一体改革やTPPといったマニフェストにはな
かった課題をどう位置付けるのか、これまた懇切丁寧な説明を要する。


 野党に望むのは、審議拒否でも批判のための批判でもない。包括的な代替案の提示である。そこで初めて妥協という、政治が前に一歩進むための土俵が
できる。消費税率上げについては、与党・民主と野党第1党・自民が全く同じ主張をしているのになぜそれが実現しないのか。メンツや政略を超えた大局的判断
ができないものか、今一度考えてほしい。


 民主政治の問題解決能力を高めるためにどうするか。この5年間その妨げになってきた、ねじれ問題について与野党が知恵を出して解決すべき時だ。改憲までしなくても両院協議会の構成変更や運用でいくらでも改善の余地がある、と考える。


 さて、政治家が説明、説得、妥協の術を使い果たし、それでも問題解決ができない場合は、いよいよ我々国民の出番である。他に選択肢のない民主政治
の中で、どの党とどの政治家が優れた判断力と強い情熱を持って彼らにしかできない仕事をしてきたか、また、する意思と能力があるのか。国民にしかできない
有権者としての判断を下し、問題解決を後押ししようではないか。


 世界で民主政治がさまざまな挑戦を受けている時に、日本から一つの誇るべき政治的プロセスと結果を発信できないか。ピンチをチャンスにつなげるのもまた政治である。